"Across The Sea" Kevin Hays / Chiara Izzi

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本作は、Kevin Hays, Nir Felder, Chris Potterなんて名前で購入を決めていますが、3曲めでPat Metheny のJamesを演ってるのもちょっと気になっているところ。
Chiara Izziというイタリアのボーカリストとの双頭アルバムなので、個人的嗜好からは微妙な部分もあるが、メンツの良さは筆舌に尽くしがたいところ。

そんなメンツは以下の通り。
Kevin Hays(V,P,FenderRhodes)、Chiara Izzi(Vo)
Rob Jost(B)、Greg Joseph(Ds)、Omer Avital(Oud)、Gregoire Maret(Harmonica)、Rogerio Boccato(Per)
Nir Felder(G)、Chris Potter(Ss,As)

Chiara Izziのオリジナルが2曲、Henry Mancini、James Taylor、Kevin Haysの曲にChiara Izziが詩をつけ、Pat Methenyの曲にはKevin Haysが詩をつけてました。そんなこんなで全部で10曲。
01 Circles Of The Mind
02 I’ve Grown Accustomed To Her Face
03 James
04 Secret O’Life
05 Two For The Road
06 Across The Sea
07 Viaggio Elegiaco
08 Verso Il Mare
09 Tierna Nardis
10 With You I’m Born Again

いつも通りの習性でボーカル主体のアルバムでも、耳は演奏に向いてしまうのはお許しください。

冒頭曲、高音でのギターの浮遊感あるイントロから、しっとりとしたボーカルがおもむろに出てくる。
ピアノの伴奏を中心に据えたバッキングだが、Nir Felderのギターがチラチラと顔を出し、間奏でのソロがギターからで哀愁感のあるフレーズを奏でる。
ボーカルを挟んでからがダイナミックなピアノソロで、これがまた素晴らしく、このあとはKevin Haysのピアノを中心に聴いていても外さないなとあたりがつく。

2曲めの男声がKevin Haysだと思うが、なかなか渋い良い声をしている。
3曲めが、Pat Methenyの有名曲。Gregoire Maretのハーモニカが良い味を出している。
4曲めも女声男声のデュオで始まるが、聴いていると、最初小出しにリフをいれ、間奏でゴッツリとソロを披露するChris Potterが聴きどころ。
曲調がゆったりめなので、ブチ切れ系とはいかないが、朗々とした伸びやかな良いソロを聴かせてくれる。
7曲めではソプラノを使った訥々としたフレーズからエモーショナルなソロへと突入。
続くピアノソロのドラマチックな展開ともども後半が素晴らしい。

9曲めでOmer Avitalのウードがフィーチャーされるが、曲がNardisなんで、過度に中東色が出たり、場の雰囲気が変わるようなこともなく、演奏の音色の変化球程度の塩梅がちょうど良い。

本来的には、主役であるはずのKevin HaysとChiara Izziのボーカルについてはしっとりめな気配を持ったものを中心に、高音はしっかり伸ばしきりゆったりと聴かせる。
Kevin Haysの声音もなかなか良く、雰囲気ある。

ベストは7曲めにしましょう。


"Across The Sea" Kevin Hays / Chiara Izzi(https://www.amazon.co.jp/dp/B07N3RG99R/)

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